解決済 107I52 06.呼吸器

107I52 胚細胞腫瘍でツ反陽転?

縦隔腫瘍で石灰化やhCGが高値から診断は簡単だと思うのですが、ツ反が陽転している理由が分かりません。
そもそも縦隔腫瘍でツ反を調べる意義も分かりません。
選択肢にも「リンパ節結核」とあり、出題者が意図的に記したと考えているのですがどなたか理由を教えていただけないでしょうか。

回答4件

  • 縦隔腫瘍の鑑別に縦隔リンパ節結核は大事みたいです。特に本症例のように、若年者に多いようです。
    岩永知秋, et al. "著明な縦隔リンパ節腫大をきたした結核性縦隔リンパ節炎 3 自験例の臨床的検討." 日本胸部疾患学会雑誌 34.6 (1996): 621-626.より
    微熱もあることから結核も疑い、ツベルクリン反応を調べたのでしょう。陽性なのはBCGのため?
    どうせ書くなら喀痰検査結果まで書いていて欲しいですよね。
    110B31で22歳男性、37度の発熱と見事なまで同じですが結核性リンパ節炎の診断なのはある意味これのインスパ問題になるのではないでしょうか?

    解いていたときは完全に無視していました。今回調べてみて非常にためになりました。ありがとうございます。

    • 詳しい文献を提示いただきありがとうございます。
      文献を拝見しましたが確かに結核性リンパ節炎が縦隔腫瘍の鑑別に挙がりそうですね。
      BCGワクチン接種の可能性は足元をすくわれた気がします。完全に忘れていました。
      一般選択肢のリバイバルとなる可能性は0だとは思いますがこういう姿勢での勉強もしていこうと思います。ありがとうございました。

  • 通常BCGを接種していると思うので、ツ反は結核の診断には使えません。結核を疑い、検査するとしたらIGRAでしょう。
    むしろサルコイドーシス等によるツ反の陰転化の有無を調べたかったのだと思います。

    • 確かに、結核を診断したいとなるとIGRAを先に施行すべきですね。
      ツベルクリン反応の陰転化はサルコイドーシスの診断基準からは外れていますが、選択肢の除外根拠として国試的にはまだ覚えておくべき事項ということですね。
      ありがとうございました。

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  • 問題参照 107I52

    22歳の男性。胸部圧迫感を主訴に来院した。1週前から胸部圧迫感と労作時の息切れとを自覚し、徐々に悪化している。体温37.2℃。脈拍88/分、整。血圧110/72mmHg。呼吸数20/分。SpO2 96%(room air)。身体所見で左呼吸音の減弱を認める。血液所見:赤血球462万、Hb 14.0g/dL、Ht 43%、白血球7,800、血小板35万。血液生化学所見:総ビリルビン0.3mg/dL、AST 23U/L、ALT 15U/L、LD 450U/L(基準176~353)、ヒト絨毛性ゴナドトロピン〈hCG〉24mIU/mL。CRP 4.8mg/dL。ツベルクリン反応陽性。胸部エックス線写真(A)と胸部造影CT(B)とを別に示す。
    最も考えられるのはどれか。
    • a 胸腺腫
    • b 神経鞘腫
    • c 胚細胞腫瘍
    • d リンパ節結核
    • e サルコイドーシス
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