問題とは直接関係ありませんが、Wallenberg症候群においてmap内(新しいシリーズは購入していないので存じ上げません)でXIが障害されるとの説明でしたが、一般にXIは障害されないとの認識です。如何でしょうか。
チラホラ頂く質問なのですが、
①国試過去問で白黒つけさせる出題がない
②Wallenberg症候群で胸鎖乳突筋障害の報告が散見される
③Wallenberg症候群はただでさえ例外的に覚えることが多いので、「実は11も例外」のように覚えることにプラス1したくない(5〜8が橋ですから、9〜12は延髄、そして12だけ内側にあるから障害を免れると覚えるのが個人的には楽だと思っています)。
↑以上の3点からmedu4ではWallenberg症候群で11は障害されるというスタンスを取っています。
こちらの図を参照いただければ分かるように、副神経核は比較的下方に位置するため全例で必ず障害される性質のものではないのだと思います。しかしながら、舌下神経核よりは外側に位置しますので、虚血の強さによってはやられるということなのでしょう。
もちろん、次回以降の国家試験で「11はWallenberg症候群で障害されない」のような白黒つけさせる問題が出たらテキストと講義内容を修正します。僕は学者ではないので、そのへんは何のこだわりもなく、ただ最小の暗記量で最大のコスパを達成できる教材を一貫したルールのもと提供しています。
これも各所で言っているのですが、医学的事項はあまりに膨大で、国試過去問で出題されている知識ですらすべて覚えきることは不可能です。臨床に出たら、さらにその数十倍の量の専門的知識と、患者さんごとの個人差で実質無限パターンの知識と我々は戦っていかねばなりません。その無限パターンの世界の中で1つ1つの事項を医学部生のうちに落ち穂拾いしていく意味は個人的に無いと思っており、どこかで線引をする必要が発生します。僕はその線引を「国試過去問で出ているか」と「国試で合格点を超えるために必要か」の2つに集約させており、「次回以降出るかもしれない斬新な事項を的中させられるか」や「国試を満点合格できるか」には重きを置いていません。
以上を御理解の上、国試本番で万が一そのような問題が出た場合、消去法と文脈から総合的にアプローチすればまず致命傷を負うことはないでしょう。
回答ありがとうございます。
理解致しました。
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