画像では延髄左外側部分が染色されていない。Wallenberg症候群を考える。 a 錐体路は延髄腹側にあるため、障害されていない。ゆえに片麻痺はみられない。 b Wallenberg症候群によって交感神経が障害された場合、Horner症候群をみる。その場合、瞳孔が縮小する。 c 正しい。第IX, X脳神経核が病変部位に含まれるため、これらが障害され嚥下障害をみる。 d 深部覚を担う内側毛帯は障害されていない。 e Wallenberg症候群によって交感神経が障害された場合、起立性低血圧も理論上は出現しうる。ただし、血圧調節機構は中枢のみならず末梢も存在すること、左右両方で調節されること、などから臨床的にWallenberg症候群単独で起立性低血圧が出現することはまれである。正答をcにゆずる。