解決済 114F35 11.産婦人科

子宮体癌に子宮卵管造影は禁忌なのに、癌や炎症があっても血管造影をしてよいのはなぜ?

学校の試験で、「腎盂腎炎に対する初期検査で逆行性腎盂造影は禁忌」という問題が出ていました。また、国試の産婦人科領域でも卵管造影をすることにより癌病変が広がってしまうため禁忌という問題もありました。
どちらも病変の拡大が考えられるため禁忌という内容だと思うのですが、造影CT・MRIや核医学検査で炎症や癌に対して造影検査を行なっている症例も多いですよね。
質問なのですが、造影CTなどの血管から造影剤を注入する検査でも炎症や癌が波及しそうな気がするのですがどうしてこれらは行って良いのかが知りたいです。また、「病変が波及するからNG」とされる造影検査はどのような症例で当てはまるのでしょうか。上記で示したような逆行性の造影検査でしょうか?

回答1件

  • 逆行性腎盂造影にて造影剤が直接、明らかな形で腎炎をきたしている箇所にさらされます。卵管造影も同じです。

    血管造影でもご理解の通り、おそらく最終的には造影剤が癌にも触れるかもしれませんが、直接的な形ではありません。それを言ってしまっては造影検査というものが多くの症例で実施不能となってしまいます。そのため、メリット・デメリットを天秤にかけ、造影が行われております。

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  • 問題参照 114F35

    39歳の女性。子宮体癌の治療を希望して受診した。6か月前から不正出血があり、2週前に自宅近くの医療機関を受診し内膜組織診で子宮体癌〈子宮内膜癌〉と診断された。初経は12歳。以後月経不順で、多嚢胞性卵巣と診断された。35歳で結婚し挙児を希望したが、妊娠しなかった。5年前に受けた子宮頸がん検診では異常を指摘されていないという。家族歴に特記すべきことはない。身長155cm、体重86kg。腟鏡診で少量の出血を認める。子宮頸部には肉眼的異常を認めない。妊娠反応は陰性。経腟超音波検査で両側卵巣の多嚢胞性腫大を認める。子宮の経腟超音波像を別に示す。

    この患者に行うべきでない検査はどれか。

    • a 腹部CT
    • b 血糖測定
    • c 腹部MRI
    • d 子宮卵管造影
    • e 子宮頸部細胞診
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