解決済 106E26 12.小児科

小児 Chapter3の練習問題

集団が均質という内容から両親が保因者と考えるのはどうしてですか?

回答2件

  • 集団全体の中での発症児の割合から保因者の割合がどのくらいかを問うている問題です。
    「集団が均質」ということは 保因者はどこかに偏って(集まって)存在しているのではなく 集団内にランダムに存在(散在)しているということになります。

    今回の遺伝形式はARですから、正常でない遺伝子を含んだ染色体が児の中で2本のセットとして揃った場合に発症します。
    1本は父由来、もう1本は母由来です。
    片方が正常な者を保因者、両方とも正常でない者を発症児、そのように呼びましょう。

    発症児は殆どがそのランダムに存在している保因者同士が 偶然子を成した時に生まれるものと解釈できます。
    なぜならば、発症児が成人となり 保因者もしくは他の成人した発症児との間に子をなす場合もありますが 前述の場合に比べて無視できるほど存在が小さいからです。
    解説にあるやり方をする理由としては以上の通りです。

    ですが、どうしても「無視できるほど存在は小さい」という理屈を納得できない方が一定数いらっしゃるため実際に計算してみます。

    集団内の保因者の割合を1/x
    発症児の割合を1/40000
    とする。
    保因者同士が子を成した場合 1/4 の確率で子は発症児となる。1/x・1/x・1/4
    成人した発症児同士が子を成した場合 1の確率で子も発症児となる。1/40000・1/40000・1
    母または父が成人した発症児で他方が保因者の場合 1/2の確率で子は発症児となる。2・1/40000・1/x・1/2
    以上3つの和が1/40000となる。
    1/x・1/x・1/4 + 1/40000・1/40000・1 + 2・1/40000・1/x・1/2 = 1/40000
    (計算方法略 cf.2次方程式)
    x>0より x=100.5025...≒100

    正直言ってこれを試験本番中に律儀に計算する余裕は無いと思います。
    さらにこの計算も厳密には正しいとは言えません。
    発症児が成人し子を成す率が健常人のそれと同じとみなせる場合でないと、この式は問題を孕むこととなってしまいます。
    現実問題、どのような疾患かにもよりますが、確実なことは言えません。

    「頻度の低い場合は保因者同士が成した子による発症がほとんど!」と認識すれば大丈夫です。

    長々とすみません。

  • daiPさん、ありがとうございます!
    理解することができました!

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  • 問題参照 106E26

    40,000人に1人の割合で発症する常染色体劣性遺伝性疾患がある。
    集団が均質であるとき、この疾患の保因者頻度はどれか。
    • a 100人に1人
    • b 400人に1人
    • c 1,000人に1人
    • d 10,000人に1人
    • e 40,000人に1人
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