まっっきさん
確かにわざわざMCVを提示してくれてるのはレア(https://medu4.com/quizzes/result?q=MCV&st=qb)ですし、なにか教育的な意図がありそうですね。
Wernicke脳症なので経口摂取不良もありそうですが、肝細胞障害では肝細胞の再生に葉酸が消費されるので大球性貧血をきたすそうです(医学書院 検査値を読むトレーニング p237) AST>ALTですし、肝細胞障害は強いと考えられます。
このブログの記載によると、葉酸欠乏の背景疾患かなりアルコール依存症の割合が高いですね
https://hospitalist-gim.blogspot.com/2014/04/review.html
(葉酸欠乏が神経学的症状(-)なのは114E29(採点除外問題)のポイント?になるんでしょうが、実際はアルコール性のニューロパチーが入り乱れるのでちょっと複雑ですね)
γGTPや肝酵素だけじゃなくてMCVもちゃんと見よう!というメッセージかもしれないですね。正確なアルコール摂取歴が問診でいつもきけるとは限らないですし……
また追記するかも知れません
2020/12/30 追記
なんか記載があったよな……と思って「ジェネラリストのための内科外来マニュアル」をみてみると、「アルコールによる大球性変化は、貧血に先行して起こる」と書いてありました(2版のp622)。大球性変化は葉酸やB12が正常でも起きて、2合(40g)でも大球性になるらしいです。ルーチン検査ですし、常習飲酒家(60g/日)と普通の人の中間ぐらいでも拾えるからスクリーニングに有効なのですね。
まとめると
①MCV>100なら大球性貧血だけでなく、貧血にまでは至っていないアルコール多飲も鑑別に入る
②MCV>110〜120なら、本物の大球性貧血(葉酸欠乏・ビタミンB12&銅欠乏・MDS etc)の尤度比が高い
(2021/01/06ドンピシャの症例発見→113B31 貧血なしで、MCV107のアルコール多飲 何回か解いたことある問題でも、アセスメントの幅が広がると検査値に新しい色がついてきて楽しいな〜♥)
とても詳しくありがとうございます!
アルコール自体に大球性変化のリスクがあるのですね!
気をつけてお酒を嗜んでいこうと思います!
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