いつもわかりやすい講義をありがとうございます。
2020内分泌代謝の本問の解説で、腫瘍性骨軟化症が正答である理由として、「腫瘍についての記載がないが、2年前からの経過だから、悪性腫瘍ではなく良性腫瘍が機能的にFGF23を分泌していて、それが長期の経過でだんだん腫瘍性骨軟化症の頭角を現してきた、という解釈が一番妥当」と説明していましたが、この患者さんに良性腫瘍があるという考えは本問のどの部分から読み取れるのでしょうか。
ご回答いただけると幸いです。
>この患者さんに良性腫瘍があるという考えは本問のどの部分から読み取れるのでしょうか。
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講義内でも説明したと思いますが、直接的には読み取れません。
ですが、厚労省が発表した正解は「腫瘍性骨軟化症」でした。
なので、僕は不思議に思いました。たぶん、アカりんさんも同じく不思議に思ったからこの質問をしてくださったのだと思います。
が、書いてないものは仕方がないので、想像するしかないです。
ですのでこれを何とか説明するならば、良性腫瘍と考えるのが妥当なんじゃないか、とお話しました。2年間も悪性腫瘍が続いているというのは少し考えにくいので。
もちろん、本当のところは分かりません。少なくとも本問は講義内でお示ししたように消去法で解くべき問題だと思います。
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54歳の女性。持続する腰痛、胸郭変形および諸検査の異常のため来院した。2年前から腰痛があり、自宅近くの整形外科医院で非ステロイド性抗炎症薬を処方されていたが痛みは持続し、半年前から胸郭が変形し身長が12cm低くなった。最近、腰痛が増悪し、歯の痛みや全身のしびれ感も出現したために、血液検査とエックス線撮影が施行されたところ、骨折線を伴う著明な骨変形を含む多数の異常を指摘され紹介されて受診した。身長138cm、体重40kg。体温36.5℃。脈拍84/分、整。血圧150/96mmHg。眼險結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口腔内は湿潤しており、う歯を多数認める。表在リンパ節に腫大を認めない。胸郭は変形と陥凹が著明である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。脳神経に異常を認めない。上肢の筋力は正常だが、体幹と下肢の筋力は痛みのために低下している。腱反射は下肢で減弱している。血液所見:赤血球412万、Hb 13.5g/dL、白血球5,800、血小板22万。血液生化学所見:総蛋白7.4g/dL、アルブミン4.5g/dL、総ビリルビン0.7mg/dL、AST 21U/L、ALT 15U/L、ALP 1,725U/L(基準115〜359)、γ-GTP 10U/L(基準8〜50)、尿素窒素14mg/dL、クレアチニン0.6mg/dL、Na 144mEq/L、K 4.7mEq/L、Cl 109mEq/L、Ca 8.7mg/dL、P 0.9mg/dL。CRP 0.1mg/dL。
考えられるのはどれか。