解決済 110A27 07.循環器

心房細動の治療

心房細動の治療でまず行うべきはどれか、と言う問題で抗凝固療法となっていました。pt inrの基準からこれが正しいのは分かるのですが、電気的除細動の選択肢を切れる理由は何でしょうか?
腰痛が血栓によるものなら血栓溶解療法ではないかとも思うのですが、抗凝固療法に含まれるのでしょうか?

回答4件

  • 回答失礼致します。

    心房細動に対して電気的除細動を行うのはバイタルが不安定な時です。
    本症例ではバイタルは正常であり、除細動を行うにはちょっと状況としておかしいのかなと感じます。
    (dのジゴキシン投与も同様にバイタルが不安定な時=緊急性が高そうな時であり、これも同じ理由で切れます。)

    また、血栓溶解療法は発症4.5時間以内に行うものだと私は理解しています。

    しかし本症例ではいつ受診なのか分からないので適応にはなりにくいような感じがします。

    ちょっと曖昧な回答になってしまい申し訳ございませんが、お役に立てれば幸いです。

    • なるほど、除細動は緊急時ということを知らず、頻脈性不整脈の標準治療だと認識していました。むしろ心房細動自体への治療は抗不整脈薬やカルディオバージョンになるという認識でいいんですかね?
      この問題において「まず」という言葉が入っているため緊急的な治療なのかと思ったのですが、あくまで消去法的に選ぶのがこの問題ではよいということでしょうか?
      また腰痛に対しての治療は「まず」ではなく追ってしていくという認識でよいのでしょうか?

  • 腰痛に対しては抗凝固療法の効果を待ちつつ鎮痛薬の投与になるかと思います。
    それよりもまず抗凝固療法を行わなければ新たな血栓も出来かねないのでこちらが優先されると思います。つまり緊急性があるのはこちらであり、緊急性からも消去法的にもこの問題は解けると思います。

    心房細動の治療として除細動を行う場合、発症時期が不明であれば除細動の前に経食道エコーで左心房・左心耳に血栓なきことを確認後、または抗凝固療法を十分行った上で行います。こちらの27ページを参照下さい。http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2013_inoue_h.pdf
    つまりこの点からも除細動をきることができます。

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  • 問題参照 110A27

    64歳の女性。右腰痛を主訴に来院した。2、3か月前から階段歩行特に動悸を自覚するようになった。今朝、特に誘因なく突然に右腰痛を自覚し、持続するため受診した。症状は体動で変化しない。来院時、意識は清明。体温36.7℃。脈拍 92/分、不整。血圧138/84mmHg。呼吸数16/分。SpO2 96%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心尖部を最強点とする拡張期ランブルを聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。右肋骨脊柱角に軽度の叩打痛を認める。血液所見:赤血球413万、Hb 11.8g/dL、Ht 35%、白血球11,300、血小板21万、PT-INR 1.0(基準0.9〜1.1)。血液生化学所見:総蛋白6.0g/dL、アルブミン3.5g/dL、総ビリルビン0.4mg/dL、AST 17U/L、ALT 23U/L、LD 855U/L(基準176〜353)、ALP 170U/L(基準115〜359)、CK 42U/L(基準30〜140)、尿素窒素11mg/dL、クレアチニン0.6mg/dL、尿酸4.3mg/dL、血糖98mg/dL、Na 140mEq/L、K 3.8mEq/L、Cl 107mEq/L。CRP 1.0mg/dL。心電図(A)、胸部エックス線写真(B)及び腹部造影CT(C)を別に示す。
    まず行うべき治療はどれか。
    • a 緊急開心術
    • b 抗凝固療法
    • c 電気的除細動
    • d ジゴキシン投与
    • e 冠動脈インターベンション
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