この患者さんの病歴をみると5〜7年前から膜性腎症だったのではないかと考えられます。
膜性腎症の原因として感染症,悪性腫瘍,免疫疾患,薬剤などが挙げられると思いますが、
このような長期間見逃されているような悪性腫瘍はどのようなものが存在するのでしょうか?
膜性腎症の出現以前に他の症候が出現すると思うので、
この経過で悪性腫瘍を検索するということを実臨床ですることがあるのか御教示願います。
『エビデンスに基づくネフローゼ症候群診療ガイドライン2017』
(http://jin-shogai.jp/policy/pdf/Neph_2017.pdf)
P.33によると、膜性腎症〈MN〉に合併する悪性腫瘍としては肺癌・前立腺癌・血液腫瘍・大腸癌などが挙げられます。
悪性腫瘍による死亡率は41.7%と高く(同P.30:表7)、70歳という年齢を考慮しても、悪性腫瘍の検索は行うべきかと思います。
癌の種類によっては長期間自覚症状がない場合もあり、受診に至らなかったのかもしれません。
本問の患者さんに関しては、高度な浮腫で歩けなくなるまで病院に来ないような人なので、仮に悪性腫瘍を併発していたとしても、症状が強くなければそのまま放置していた可能性も高いと思います。
解答ありがとうございました。
高度浮腫で歩行不能状態からの受信だと、確かに症状が軽い場合は受診しなさそうですね。そこまで考えが及んでいませんでした。
参考までに、腎臓内科のDr.にも聞いてみたところ、ルーティンとして検査することが多いとの答えもいただけました。
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