お世話になっております。
解説では、心電図所見が正常となっているのですが、胸部誘導では、キャリブレーションが1mV/5mm(胸部誘導ではR波が大きすぎて、上下の誘導とかぶってしまうため、通常1mV/10mmのところを、1mV/5mmにする事で、縦方向の振れ幅を1/2にして上下の波形が重ならないように調節している。心電図の右下の部分に書いてあります。)となっており、左室肥大および右室肥大の所見が見られると思いますが、いかがでしょうか。
左室肥大の所見としては、V1で深いS波が見られ、V1のS波の深さ+V5のR波が35mmより大きい、V5で平低T波(T並の高さがR波の高さの1/10以下)が見られる事が挙げられます。
右室肥大の所見としては、V1のR波が高く、V1〜3でストレイン型ST低下(右肩下がりのST低下)が見られるので、右室肥大が疑われます。
難しいところかと思います。
小児、特に乳児では、V1~V3においてT波の陰性化は正常ですし、右室肥大(負荷)があるのであれば当然その手前である右房にも負荷がいきそうですが右房負荷所見もない。
V1のS波の深さ+V5のR波はキャリブレーションを考慮しても10mm+24~25mmあたりで明らかに高電位ともいいにくいです(正常上限ですが)。
なので、ぎりぎりではありますが正常範囲内と捉えてもいいかと思いました。
お答えになっていれば幸いです。
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