解決済 114C63 21.救急

循環と呼吸、結局どちらを優先すべきか

穂澄先生、常日頃お世話になっております。学生の皆様も日々の勉強お疲れ様です。

「あたらしい救急」では、救急医療の大原則として「循環→呼吸」の順に管理する、という解説がされていました。

一方大学の救急の授業や実習では、「ABCDEアプローチ」という概念についてしつこく叩き込まれました。
ほとんどの方がご存知だと思われますが、これは、
A:Airway 気道
B:Breathing 呼吸
C:Circulation 循環
D:Dysfunction of CNS 意識障害
E:Exposure and environmental control 環境要因
の頭文字を取ったものであり、これは羅列ではなく序列で、実際の評価や介入もA→Eの順番に行うことが推奨されています。
これによると、優先順位は「呼吸→循環」の順番になるようです。これは感覚的にも了解しやすく、例えばショック状態なら無論急を要するとはいえ十数分程度は保つでしょうが、呼吸停止の場合数分で致死的になると思われます。
どちらが正しいのか、また自分の解釈が間違っておりどちらも正しいのか、かなり悩みましたが解決が見えず質問させていただきました。

そして本問においても、「循環→呼吸」の原則に基づきまずは静脈路確保と輸液、次の手として気管挿管という理解で正答に辿り着けます。ですが、問題文の現症の中に「SpO297%(マスク5L/分酸素投与下)」との記述があり、これは呼吸の評価と介入が既に一度行われた状態と解釈することもできます。

目下国試の問題が解ければ何でもいいのですが、本問においても「循環→呼吸」と「呼吸→循環」の両方の解釈が考えられてしまいます。
何はともあれ、国試突破のためにはとりあえず「循環→呼吸」で覚えておけば大きく踏み外すことはないでしょうか。

回答2件

  • 心配蘇生におけるABCがCABに変わったことは授業で聞いた記憶がありましたが、primary surveyにおけるABCDEも同様であると理解しておりませんでした。ありがとうございます。

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  • 問題参照 114C63

    次の文を読み、以下の問いに答えよ。

    23歳の男性。自宅で倒れているのを発見され救急車で搬入された。

    現病歴:徹夜でゲームをしており、昨夜から母親の制止を聞かずに市販のカフェイン含有飲科を多量に飲用していた。摂取カフェイン総量は2,500mg以上と推定された。今朝、自宅で倒れているのを母親が発見し救急車を要請した。

    既往歴:特記すべきことはない。

    生活歴:家族と同居、一日中家にいて、外出することは少ない。3年前に退職後は定職についていない。

    家族歴:特記すべきことはない。

    現 症:呼びかけにより開眼、「アー」と発語はあるが問いかけには答えられない。痛み刺激に対して手で払いのける。体温38.2℃。心拍数148/分、整。血圧98/70mmHg。呼吸数30/分。SpO2 97%(マスク5L/分酸素投与下)。瞳孔径5mmで左右差を認めない。口腔内に吐物を認める。運動麻痺を認めない。腱反射の異常を認めない。心音に異常を認めない。両胸部にcoarse cracklesを聴取する。多量の尿失禁を認める。

    検査所見:血液所見:赤血球459万、Hb 15.1g/dL、Ht 44%、白血球11,400、血小板25万。血液生化学所見:AST 28U/L、ALT 24U/L、CK 624U/L(基準30〜140)、尿素窒素40mg/dL、クレアチニン0.9mg/dL、血糖112mg/dL、Na 142mEq/L、K 3.8mEq/L、Cl 96mEq/L。CRP 2.4mg/dL。

    最初に行う輸液の組成として最も適切なのはどれか。

    • a 5%ブドウ糖液
    • b Na 35mEq/L、K 20mEq/L、Cl 35mEq/L
    • c Na 154mEq/L、濃グリセリン、フルクトース配合液
    • d Na 30mEq/L、K 0mEq/L、Cl 20mEq/L、L-Lactate 10mEq/L
    • e Na 130mEq/L、K 4mEq/L、Cl 109mEq/L、L-Lactate 28mEq/L
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