解決済 114A55 17.泌尿器科

リンパ節転移について

Bの画像にて腸腰筋の内側に見られる白いポチポチは後腹膜リンパ節転移でしょうか?
画像から転移や浸潤を見抜いて治療法を選ぶタイプの問題が苦手で質問させていただきました。どなたかご教示いただけますと幸いです。

回答2件

  • こんにちは、livingtonさん。
    解決済みなって今更ですが、自分なりの造影ctの見方を記しておきます。
    ※”自分なり”なので、このフォーラムのエビデンス基づいた解答とはちょっと方向性が異なるため、あくまで参考までにしてください。大外れはしていない思いますが、違うなぁと感じたら削除していただいて構いません。

    まず、本当に基本的なことからで申し訳ありませんが、この問題でしている造影ctは血管に造影剤を入れるものです(※注腸造影では腸管に造影剤を入れます)。なので、血管が白く染まります。もちろん血管には静脈と動脈が存在しますがここでは大まかに血管と一括りします。
    そしてリンパ節ですが、解剖上、リンパ管からリンパ節に入っていきます。つまり血管とは別物なので、血管の造影ctでは正常リンパ管(節)は染まりません。そして最も大事な事として、リンパ管(節)と血管は伴走していることが多いです。

    つまりまとめると、血管の造影ctでは、血管→白く:リンパ管(節)→黒めorグレー、に染まって見分けがつくということです。
    正常の血管走行を覚え、その血管(白い)の周りに異物(黒orグレー)が存在したら、それはリンパ節の腫大(癌なら転移)なります。また、もし血管(白い)の中、異物(黒orグレー)の物が混入していたら、癌なら血管浸潤になるし、肺血栓塞栓症などでは血栓(塞栓)だとわかります。ただ、異物が混入(浸潤)している場合は正常血管(基本丸い)とは異なったり、癌がリンパ節に浸潤している場合は周囲の血管を引き込んで癌が増殖するので、リンパ節も造影される可能性はあります(ただ造影されても血管のように綺麗な丸じゃなくて不恰好になってるイメージ)。

    lavingtonさんの言う通り、血管もリンパ節も基本丸いので、見慣れないと見分けはつきにくいです。
    大事なのは、正常血管走行を覚えて(大体でも)、基本的に血管は白く丸め:リンパ管(節)は黒orグレーで、リンパ節転移を疑う時は正常血管周囲のをみて、転移の好発部位があればそこをみる、あとは左右比べて違和感を感じられたらいいですね。心臓など一つしかない臓器の部位は解剖が特に大事です!
    血管とリンパ節↓
    http://www.jinyoukai.or.jp/byouin/topics/senmon/rinpa/rikai/rikai.html

    ※参考
    105A45クリオネみたい(腹部大動脈から左右の腎動脈がでてる)なのものの左腕(左腎動脈)の上下に不整な腫瘤状
    107A29心臓断面像はめちゃ大事。これは上から上行大動脈、人の形が肺動脈、上行大動脈の画像左下が上大静脈、肺動脈の画像右下が下行大動脈で、肺動脈の下の正中部位に上から、二つの穴がある気管支、小さな穴があって壁が厚い食道。ここまでが正常構造で、その上で食道の画像左手に異物があるのがわかる。
    110D24左右で違う所見つける。

    自分なりで恐縮ですが少しでもお役に立てたら嬉しいです。

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  • 問題参照 114A55

    77歳の男性。血尿を主訴に来院した。3か月前から時々血尿を自覚していたが、自然に消失していたため医療機関を受診していなかった。2日前から血尿が持続するため受診した。喫煙歴は20本/日を50年間。飲酒は機会飲酒。身長165cm、体重70kg。脈拍72/分、整。血圧120/72mmHg。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:沈渣は赤血球100以上/HPF。血液所見:赤血球395万、Hb 12.9g/dL、Ht 38%、白血球8,100。血液生化学所見:総蛋白6.7g/dL、アルブミン3.8g/dL、尿素窒素18mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL。尿細胞診はクラスV。胸腹部造影CT(A、B)を別に示す。

    この患者で正しいのはどれか。

    • a 再発は膀胱に多い。
    • b 扁平上皮癌である。
    • c 近位尿細管から発生する。
    • d VHL遺伝子異常が関係する。
    • e 腹部ダイナミックCTで早期濃染を呈する。
  • 関連トピック

    なし