解決済 112F76 02.内分泌代謝

低Na血症の原因

いつも大変お世話になっております。
この患者さんの低Na血症の原因ですが、全問解説講座では下垂体前葉機能低下によるアルドステロンの分泌低下によるものと先生が仰っていましたが、コルチゾール分泌低下によってADH拮抗作用が減弱し、ADHの分泌が亢進して低Na血症に至ったという考えでは間違いでしょうか?
双方が並行して起こっている可能性も考えてはいるのですが、アルドステロンはレニンによる調節を主に受けているため、分泌は比較的保たれ、その結果下垂体前葉機能低下症では低Na血症をきたすが原則血中K濃度は正常範囲内に保たれると認識しておりました。実際この患者さんはKの値が3.9mEq/Lと正常範囲内ということもあり、本症例ではアルドステロン分泌は保たれていると考えます。如何でしょうか。ご回答いただければ幸いです。

回答3件

  • 下垂体卒中と、siadhを絡めた考え方ですね!
    僕も採用しております、他の方はどうかしりませんが、コルチゾールが減るとフィードバックでadhが増えるという事実を記憶していないといけないので、穂積先生は敢えて扱わなかったのではないでしょうか?
    という推測です、すいません、とにかく僕もこの考え方でいつもやってます!

  • @kentea の指摘通り、ADHを絡めて議論すると話が複雑になるので、個人的にあまり好みません。
    このへんは "暗記のための病態ツール" 的側面が強いので、どこまで記憶の鍵に使うのか、は学習者次第に思います。

    • お二方ともご回答ありがとうございました。

コメントを投稿する

ログインするとコメントを投稿することができます。

  • 問題参照 112F76

    追加情報(本人の意識回復後に聴取した内容):2回の出産後、月経は正常に戻ったが最近は少し不順気味である。魚油系のサプリメントを服用しているが常用薬はない。2年に1度、家族で海外旅行に行っており、直近は1年前にアメリカ西海岸を訪れた。犬を10年以上室内で飼っている。体重はこの1年で5kg減って48kgである。

    その後の経過:ブドウ糖液静注後、意識障害は改善し再度の悪化を認めなかったため、翌朝まで維持液1,000mLを輸液しながら経過観察することにした。翌朝の診察時、意識状態は再度悪化し意思疎通が取れなくなっていた。バイタルサインは正常である。血液生化学所見:血糖82mg/dL、Na 112mEq/L、K 3.9mEq/L、Cl 78mEq/L。CRP 0.3mg/dL。動脈血ガス分析の結果は正常。緊急で行った頭部CTで異常を認めない。

    この患者の意識障害の原因として疑わしいのはどれか。

    • a 下垂体前葉機能低下症
    • b サプリメントの大量摂取
    • c 遷延性低血糖症
    • d 粘液水腫性昏睡
    • e 無菌性髄膜炎
  • 関連トピック