穂澄先生、お世話になっております。
免疫P11の113F-18の選択肢bで「好中球も細胞だからTh1でしょ」とおっしゃっており、そうなると免疫P15の108G-36の選択肢dについて、好中球が細胞性免疫に関わるということも間違いとはいいきれないと考えました。選択肢b、cが明らかに正解なのでその2つを選ぶべきだということはわかります。
お手数ですがよろしくお願い致します。
113F18
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こちらのページのcの解説にあるように、好中球の活性化はTh17細胞が関与します。
ですので、出題者としては国試の組合せ問題アルアルのボタンのかけちがえでbとcの混同を狙った可能性が高いです。
が、正直なところ我々受験生の立場からすれば、Th17なんてものを覚えたくないわけです。
Th1とTh2ですらお腹いっぱいですから。
なので、正攻法からすればThやらILやらを全数字丸暗記する必要があるのですが、それをしないで済ませたいから若干の犠牲(要は不正確さ)を許容しつつ、もっとラクに解けないか、と探る必要が出てくるわけです。
ただラクを追求するあまりに犠牲を払いすぎると、かなり不正確な覚え方になり、他の問題への応用性がありません。
この問題だけ邪道な方法で解けても、実際に自分が受ける国試の問題で失点してしまっては意味ないので。
一方、すべてを完璧に覚え込もうとしすぎても、人間の頭はパンクしてしまいますので、忘却してしまったり、時間がかかりすぎて全範囲が終わらずに試験日を迎えてしまったり、と結局成果に繋がりません。
ラクをしつつ、すべてを完璧に覚え込むなどという方法はこの世に存在しません。それができたら、全員がその方法を取るはずで、そもそも試験という制度が崩壊します。頑張った人が報われるからこそ、みなさん頑張るわけです。誰しもが自分の許容できる範囲で代償という名のリスクを払い、日々勉強に勤しんでいます。
このへんのバランス感覚が大切で、その絶妙なラインを線引するものこそがmedu4の講座の最大の強みだと個人的に思っています。
本問の解説にあたっては、免疫の1コマ目ということもあり、肉弾戦で戦う細胞性なのか、抗体を介して戦う液性なのか、という超シンプルな構図で国家試験の問題にチャレンジしました。ですので、当然不正確さはあるでしょう。が、これは許容すべき不正確さかと思います。
108G36の例については、ご理解の通りbとcが絶対的な正解なわけで、以下の記事にある通り、素直に指定された個数を優先付けして、点を取りに行けばよいだけです。
https://medu4.com/blog/prioritize
「それじゃやだ! すべての過去問を絶対的に白黒つけたい!!」というのであれば専門書を読んだり、ネットで検索したり、といろいろ調べて貪欲に知識量を増やしていけばよいと思います。が、「果たしてそれに費やす時間は本当に意味があるのか?」は常に考える必要があると思います。知識など無限大にありますので、やろうと思えば無限の時間がかけられますが、同時に我々の人生の時間も有限なので、必要ない知識を覚えるのに費やす時間の意味を考えることが大事だと僕は思っています。
いずれにせよ、そのレベルは意欲的な方が各自で取り組んでいただければよいと思っており、国試合格に最適化したコスパを追求するmedu4の教材・講義でやるべきことではないと思い、日々の講義設計をしています。このへんの趣旨をご理解いただけますと幸いです。
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各種Tリンパ球〈T細胞〉とその働きの組合せで正しいのはどれか。