web上の解説では、
>c・d 迅速性・簡便性ではaに勝るが、これらは実施後に人工呼吸器を接続することができない。
となっており、講義内でも、自発呼吸を前提とした人工呼吸器を繋げないものはバツということで、cの選択肢を切っておられますが、
気道確保として、気管挿管、気管切開が、人工呼吸器を繋げるのに対し、輪状甲状靭帯切開のみ繋げないという理解で宜しいでしょうか。
輪状甲状靭帯切開のみ繋げないのが、合点がいかず、質問致しました。
私も同じく疑問に思いました。
私の解釈では穂積先生は輪状甲状靭帯穿刺と間違えておられるのだと考えております。
穿刺は呼吸器接続できませんが、切開は可能です。
輪状甲状靭帯切開の適応は上気道に解剖学的な異常がある、または病変が生じている場合に適応となります。
よって舌根沈下が強いというだけではその適応とはなっていません。
加えて、外科的気道確保は侵襲度の高い処置であり、なるべく気管挿管を試みどうしてもできない場合に外科的措置を考慮するという位置づけにあるものだと解釈しております。
また、抗凝固薬を内服していて易出血性にあることも、輪状甲状靭帯切開の相対禁忌であるため適応外であると考えられます。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsca/34/4/34_613/_pdf
ありがとうございます。
↓の図1にあるように、たしかにチューブをここから挿入していくことはできますね。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/102/4/102_994/_pdf
単純に「経口気管挿管が1stだから、他はしない」と解説すればよかったですね。
誤答を明確に除外することにこだわりすぎました。反省です。
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次の文を読み、42、43の問いに答えよ。
68歳の女性。意識障害と右上下肢の麻痺のため救急車で搬入された。
現病歴:3年前から高血圧症と心房細動に対して降圧薬と抗凝固薬との内服治療を受けていた。夕方、夫との買い物の途中で右手に力が入らなくなり、右足の動きも悪くなった。帰宅後、玄関先に倒れ込んでしまい意識もはっきりしない様子であったため、夫が救急車を要請した。
既往歴:7歳時に急性糸球体腎炎で入院。
生活歴:喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
家族歴:父親が高血圧症で治療歴あり。
現 症:意識レベルはGCS 9(E3V2M4)。身長158cm、体重54kg。体温35.8℃。心拍数68/分、不整。血圧192/88mmHg。呼吸数10/分。SpO2 97%(鼻カニューラ4L/分酸素投与下)。頸静脈の怒張を認めない。心音は心尖部を最強点とするII/VIの収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。右上下肢に弛緩性麻痺を認める。
検査所見:血液所見:赤血球398万、Hb 10.2g/dL、Ht 34%、白血球8,800、血小板22万、PT-INR 2.1(基準0.9〜1.1)。血液生化学所見:総蛋白6.8g/dL、AST 18U/L、ALT 12U/L、尿素窒素22mg/dL、クレアチニン1.2mg/dL、Na 138mEq/L、K 4.8mEq/L、Cl 109mEq/L。頭部CTで左被殻に広範な高吸収域を認める。
CT撮影を終え処置室に戻ってきたところ、呼吸状態が悪化した。舌根沈下が強く、用手気道確保を行ったがSpO2の改善がみられなかった。
この患者にまず行う気道管理として適切なのはどれか。