解説ではXR遺伝は女性には原則発現しない、とありますが、110I74の解説では「Lyon現象が起こることで女性でも発症する可能性はある。」とあります。
Lyon現象自体は女性であれば誰も起きる現象だと理解しているのですが、そうであればXRであっても原則発現しない、とは言えないのではないでしょうか?
XRの場合、病変X染色体は病変故に基本的に正常X染色体に不活化されてX染色体発現のランダム性が失われる、ということなのでしょうか?
学生ですが理解している範囲を述べさせていただきます。
Lyon現象は妊娠4週頃に全ての細胞で起こります。
通常Xが発現している細胞とxが発現している細胞は確率的に半々あり、女性の場合半分の細胞が変なタンパク質を作っても、もう半分の正常な細胞がきちんとしたタンパク質を作るため生きていくうえで問題になりません。
しかし、Lyonizationが偏ってしまうことがあり、これによって女性でもXRの疾患を発症してしまうのではないかと考えられます。
調べてみると妊娠4週頃の赤ちゃんの細胞数は100個くらいだそうです。
0.5^100は流石にあり得ませんが70:30位なら偏りが出て後々問題があってもおかしくありませんよね。
ありがとうございます。
ということは、XDの場合はLyon現象によるランダム性が正常に保たれて半々の発現となった場合にも、異常細胞が有意に働いて発病し、XRの場合は半々の発現程度であれば正常細胞により病変細胞の働きを補えるが、何らかの要因によりLyon現象のランダム性が崩れ、病変遺伝子の発現が有意に多くなった場合、少数派の正常細胞では補いきれず発病する、という感じでしょうか?
その解釈で正しいかと思います。
因みにですがhttp://www.nanbyou.or.jp/entry/4366
にあるように、Rett症候群は逆のことが起こり母から子へ遺伝することが報告されているそうです。
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