解決済 106H23 12.小児科

乳児のショック

いつもお世話になっております。
本問では、腸重積でショック状態であるため、まず輸液を行って循環動態を安定させる、というのが解答となっています。
しかし、10ヶ月の乳児で、74/48という血圧はショックと言えるのでしょうか?
乳児〜小児期の収縮期血圧の下限の目安として、70+2×年齢 mmHg という有名な式がありますが、74はこの値を超えており、正常値なのではないかと考えて、自宅で血便が見られたと言っているだけだから、直接血便を確認して診断を確定させるべきだと思いaを選んでしまいました。
乳児〜小児にかけてのショックの判断について、何かコツやカットオフ値があれば、ご教授お願い致します。

回答1件

  • まず「血圧が保たれている=ショックではない」という考え方は危険です。
    単純に代償機転が働いていて血圧が保たれている場合も考えられます。本症例ではHRもそれほど頻脈ではないですが、「1w程度嘔吐症状が続いている」ということは脱水がベースにあるかもしれないと考える必要があるでしょう。傾眠傾向であることは重症感を伺わせます。

    ショックの判断ですが、first impressionとして「PAT」が有名でしょうか。「ぐったりしてきた」という一文からPATを意識しているようにも感じられました。詳しくはggって見てもらえればよいのですが、まず「ぱっと」見でバイタルを評価するというものです。バイタルはかなり正常値のばらつきがかなりあるので参考程度で良いと思います。

    小児の脱水は体重減少が10%以上を超えていれば重症と判断します。今回の症例では体重の記載は特にありませんが、111G51でも問われている事柄ですので抑えておくべきでしょう。

    参考:https://hospital.tottori.tottori.jp/files/20180223115522.pdf

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  • 問題参照 106H23

    10か月の乳児。腹部膨満と血便とを主訴に来院した。7日前から、不機嫌になって嘔吐しては急に機嫌が良くなるという状況が繰り返しみられたため、4日前に自宅近くの診療所を受診したところ、急性胃腸炎の診断で整腸薬を処方された。その後、次第に嘔吐が頻繁になってきたため、3日前に再び同診療所を受診し、点滴を受けて帰宅した。本日になって血便も伴うようになり、ぐったりしてきたため同診療所から紹介されて受診した。意識は傾眠状態で刺激への反応が弱い。体温35.9℃。心拍数128/分、整。血圧74/48mmHg。呼吸数24/分。顔面は蒼白である。腹部は膨満している。黄色の液体を頻繁に嘔吐している。
    現時点の対応として適切なのはどれか。
    • a 浣腸
    • b 便培養
    • c 急速輸液
    • d 注腸造影
    • e 抗菌薬の投与
  • 関連トピック

    なし