解決済 111A35 06.呼吸器

肺血栓塞栓症の拡散能について

こんにちは。
分からない箇所があるので、もしわかる方がいらっしゃったら教えて頂きたいです。

選択肢aが正答の理由について、穂積先生は「間質の障害ではないから拡散能はsafe」とおっしゃっていました。
肺血栓塞栓症は換気血流比不均等分布ですが、これは拡散能低下にならないのでしょうか。

回答4件

  • 僕も初めて解いた時に同じ疑問を持ちました。
    僕なりに調べて考えた結論です。

    まず前提として換気血流比不均衡と拡散障害は言葉のニュアンスは似ていますが別の概念になります。
    前者はこの問いの様に肺塞栓症など、後者は代表的な疾患に間質性肺炎などが例として挙げられます。

    換気血流比不均衡は肺胞にO2が来ないor血流がトラブって来ないことが原因で換気が出来ていない状況です。
    対して拡散障害では、O2も血流もしっかりあっても、肺胞壁が浮腫や線維化によって厚くなってしまうことで空気の受け渡しがブロックされてしまう様な状況です。
    もちろんこの2つがオーバーラップして同時に起こることも考えられますが、本問の様に肺塞栓単独の場合では血栓によって血流が途絶えているだけなので、血流のある肺胞ではしっかり換気ができています。なので拡散能は低下していないと言えます。

    【参考文献】
    やさしいい呼吸器教室p97

    • ハイポマンさん
      早速わかりやすいご説明ありがとうございました。納得できました。
      不均衡分布と拡散障害をごっちゃにしていた部分もあり、両者の区別もできるようになりました。
      助かりましたm(_ _)m

  • 補足失礼します。CO拡散能力(DLCO)は肺毛細血管血流量の減少によって低下するため,肺血栓塞栓症でも低下すると思います。この問題に関しましては、『この患者で』と聞かれており呼吸困難を訴えていますのでスパイロで行うDLCOはさすがに患者に気の毒で実際の現場では行うのにふさわしくないので誤りになっているのではないかと思われます。

  • hbにcoが結合し、coの吸入量と呼出量の差を見るんで血流が低いとhb減るから影響出るんでわ?と思ってしまいました。

    今は拡大解釈しないように、間質からでれないものを限定して回答するように暗記します。

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  • 問題参照 111A35

    69歳の女性。呼吸困難と胸痛とを主訴に来院した。1時間前から突然、呼吸困難と胸痛が出現した。様子をみていたが、30分以上症状が軽快しないため来院した。既往歴に特記すべきことはない。自宅の修繕のため、ここ数日は夜間に自家用車の中で睡眠をとっていた。身長155cm、体重76kg。体温36.0℃。脈拍104/分、整。血圧110/80mmHg。呼吸数22/分。SpO2 91%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。胸部に圧痛を認めない。症状の呼吸性変動を認めない。胸部エックス線写真で異常を認めない。心電図で洞性頻脈を認めるが他に異常を認めない。

    この患者の診断に有用性が低いのはどれか。

    • a DLco
    • b 心エコー
    • c Dダイマー
    • d 胸部造影CT
    • e 動脈血ガス分析
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