本臨床文では、ツツガムシ病で好酸球が0%ですが、全例で好酸球は0%なのでしょうか。
medu4テキスト上にも記載はありませんでしたので、疑問を持ちました。よろしくお願いします。
日本化学療法学会による「リケッチア感染症の診断と治療 ~つつが虫病と日本紅斑熱を中心に~」
http://www.chemotherapy.or.jp/journal/jjc/06606/066060704.pdf
においては、p3で「白血球数は幅 があるが,わずかな増加に留まることが多く,白血 球分画では好酸球の消失,異型リンパ球の出現をし ばしば認める」となっており、傾向としては好酸球の消失はあるものの、絶対ではないようです。
一方で、
「静 岡県浜松 市 にお ける過去7年 間 のつつ が虫病」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kansenshogakuzasshi1970/82/4/82_4_335/_pdf
では6例の全てで好酸球消失が見られたようです。が、症例数が6と少ないのが気になるところです。
いずれにせよ、
国試的には105D47で好酸球2%とあり、全例で好酸球消失は見られるというわけではなさそうです。
私的なメモです。
〈好酸球減少を示す疾患〉
具体的な値:好酸球100/μL以下
・感染症(腸チフス,麻疹,ツツガムシ病)
・急性心筋梗塞
・副腎皮質ホルモン(ストレス,Cushing症候群,薬剤など)
これらを考えます。
お返事ありがとうございました!
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56歳の女性。頭痛と発熱を主訴に来院した。2週間前に山菜採りに行き、その数日後から右耳介後部に水疱が出現した。4日前から頭痛と発熱が出現し、3日前に自宅近くの診療所を受診しセフェム系抗菌薬を処方されたが症状は改善しなかった。昨日から全身に発疹が出現した。既往歴に特記すべきことはない。喫煙歴はない。海外渡航歴はなく、ペット飼育歴もない。意識は清明。体温40.1℃。脈拍108/分、整。血圧150/82mmHg。呼吸数24/分。SpO2 96%(room air)。眼瞼結膜に異常を認めない。眼球結膜に充血を認める。口腔内粘膜に異常を認めない。頸部にリンパ節腫大を認めない。項部硬直を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。体幹部に赤色の小丘疹が散在しているが、癒合傾向を認めない。右耳介後面下部の写真を別に示す。血液所見:赤血球497万、Hb 14.8g/dL、Ht 46%、白血球2,400(分葉核好中球75%、好酸球0%、好塩基球1%、単球3%、リンパ球21%、異型リンパ球0%)、血小板11万。血液生化学所見:総蛋白6.5g/dL、アルブミン3.8g/dL、総ビリルビン1.6mg/dL、AST 500U/L、ALT 275U/L、LD 881U/L(基準176~353)、ALP 1,477U/L(基準115~359)、γ-GTP 326U/L(基準8~50)、アミラーゼ73U/L(基準37~160)、CK 86U/L(基準30~140)、尿素窒素10mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL。CRP 5.3mg/dL。
最も考えられる疾患はどれか。