解決済 105D45 01.腎

慢性腎不全に対するアルブミン製剤投与

心不全を起こしている慢性腎不全の患者に対してアルブミン製剤を使うと、一時的に肺水腫を増悪させる機序がわかりません
アルブミン製剤によって血漿膠質浸透圧が上昇し、血管内へ水が移動し、改善すると思っていました。

お忙しいところ恐縮ですが、ご回答の程よろしくお願いいたします。

回答2件

  • アルブミンは肺の血管部分だけに作用して水を引っ張るわけではありません。全身の血管外から水を引っ張りますので、結果として血管内volumeが増加し、心臓へ負荷がかかります。心臓への負荷が強くなったら、左心不全徴候である肺水腫は増悪します。

    • ありがとうございます。納得することができました。
      では、肝硬変のようなアルブミン産生が低下している疾患が原因の肺水腫に対してアルブミン製剤を投与することは有用だが、アルブミンが漏れてしまっているネフローゼ症候群やCKDに対しては有用という理解は正しいのでしょうか?
      お忙しいところ恐縮ですが、ご回答の程よろしくお願いいたします。

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  • 問題参照 105D45

    64歳の男性。浮腫と全身倦怠感とを主訴に来院した。10年前に健康診断で血糖高値と血圧高値とを指摘されたが受診しなかった。半年前から夜間排尿回数の増加を自覚していた。1か月前から浮腫と全身倦怠感とが出現し、次第に増悪するために受診した。飲酒は日本酒1合/日を40年間。喫煙は15本/日を40年間。身長168cm、体重74kg。体温36.0℃。呼吸数16/分。脈拍80/分、整。血圧166/100mmHg。眼瞼結膜に貧血を認める。心尖部に2/6度の収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は軽度に膨隆し、圧痛を認めない。肝・脾を触知しない。前脛骨部に浮腫を中等度認める。尿検査:蛋白3+、糖1+、潜血1+。血液所見:赤血球280万、Hb 8.2g/dL、Ht 22%、白血球5,000、血小板20万。血液生化学所見:空腹時血糖146 mg/dL、HbA1c 6.8%(基準4.3~5.8)、総蛋白5.8 g/dL、アルブミン3.0 g/dL、尿素窒素30mg/dL、クレアチニン2.2mg/dL、尿酸8.2 mg/dL、Na 140mEq/L、K 6.0mEq/L、Cl 114mEq/L。胸部エックス線写真で心胸郭比56%であり、心電図で左室肥大を認める。
    治療として適切でないのはどれか。
    • a インスリン皮下注射
    • b アルブミン点滴静注
    • c エリスロポエチン皮下注射
    • d カルシウム拮抗薬経口投与
    • e 重炭酸ナトリウム経口投与
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