本問の選択肢dなのですが
d 動脈血酸素分圧は上半身より下半身で高い。
の選択肢に関して,解説では
d 誤り。静脈管由来の酸素飽和度の高い短絡が上半身へ流れるため、下半身より上半身の方が酸素分圧が高い。
と,【静脈血に関するような記述になっています。】
下半身の動脈血は,動脈管由来の酸素飽和度の低い血液が混ざり込むため,下半身より上半身の方が酸素分圧が高い。
などの解説が適切ではないかと思うのですが,いかがでしょうか?
※2018/1/18 22:39 追記
皆様のご指摘の通り,上記【】部は的外れと思われます。すみません。
下大静脈からの血流はほとんどがそのまま卵円孔を通って上肢へ行くらしいので解説自体は間違ってはいないのでは?
Arantius静脈管には、酸素飽和度が最も高い動脈血が流れます。
特に静脈血に関するような記述にはなっていないと思います。
回答ありがとうございます。
確かに,解説が「静脈に関して~」という部分は的外れであると思います。すみませんでした。(追記済)
しかし,
>ボンバイエさん
上肢と同様に下肢にも行くのではないでしょうか?(もちろん,動脈管から酸素飽和度が低い血液が混じり,下肢動脈血の酸素飽和度は上肢より下がると考えております)
>しょうたさん
いくら酸素飽和度が高い血液とは言え,臍静脈由来かつ胎児循環にとって静脈系の血液に対して,「動脈血」と表現するのは私はいささか抵抗があるのですが,わりと普遍的な表現なのでしょうか?
双方とも,私の不勉強でしたら申し訳ございません。ご指摘頂けると幸いです。
やはり,私は胎児の動脈酸素飽和度の上下肢差を説明するには,動脈管からの混入に言及する必要がある(解説では不十分である)と思うのですが,その点いかがでしょうか?
動脈管は大動脈弓に繋がるとどこかで見たことがあったので、腕頭動脈、左総頸・鎖骨下動脈が分岐したその先、あるいは中間あたりに酸素飽和度の低い血液が注ぐのかなと考えました。なので比較的キレイな血液が上肢に流れていると思ってました。
ちゃんと調べたわけではないので曖昧な感じになって申し訳ないですが、効率が悪くなるので少なくとも腕頭動脈の手前に注ぐことはないと思うんですよね。
すみません,胎児循環における私の認識が誤っておりました。
下半身への血流は,大動脈に対して動脈管由来の汚い血液が混ざってくる(volume的に大動脈由来>動脈管由来)と誤解していました。
正しくは,酸素飽和度の高い下大静脈由来の血液が卵円孔→左房→左心室→上行大動脈→上半身と流れるのに対し,
上半身に酸素を供給し終えた血液が右心房室→肺動脈→動脈管→下行大動脈→下半身と流れるのですね。(volume的に大動脈由来<動脈管由来)
訂正してお詫び申し上げます。
皆様のご指摘のお陰で,間違いに気づくことが出来ました。ありがとうございました。
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