解決済 102C18 03.血液

溶血におけるビリルビン上昇について

2019あたらしい内科・外科③血液のp.44の5ポチ目に「間接ビリルビン値の増加に伴い、黄疸や胆石がみられやすくなる。また、尿中ウロビリノゲンは上昇する。尿中へヘモグロビンが流出することもある。」と記載がありますが、尿中ウロビリノゲンが上昇するのは、溶血によって間接ビリルビンが上昇した結果、直接ビリルビンも上昇することで尿中ウロビリノゲンが上昇したと理解してよろしいのでしょうか。
もし仮にそうであった場合、溶血において間接ビリルビンも直接ビリルビンもどちらも上昇すると考えたのですが、本問において直接ビリルビンが正常値に収まっているのはなぜでしょうか。

回答2件

  • 尿中ウロビリノゲンが上昇するのは、溶血によって間接ビリルビンが上昇した結果、直接ビリルビンも上昇することで尿中ウロビリノゲンが上昇したと理解してよろしいのでしょうか。
    →正しいです。直接ビリルビン↑〜尿中ウロビリノゲン↑のところにもう少し付け加えると、直接ビリルビンが↑して、腸管でのウロビリノゲン産生量が↑します。ウロビリノゲンは腸肝循環を形成しますので、血中に再吸収されるウロビリノゲンも↑し、それによって尿中に排泄されるウロビリノゲンも↑します。

    溶血において、血中の直接Bilがそんなに上昇しないのは、胆道系に閉塞があるわけではないので、直接Bilの産生量が↑したところで、正常に胆道→腸管→便へと捨てることができるからです。

    • 丁寧な解説ありがとうございます。
      あやふやだった知識が繋がりました。

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  • 問題参照 102C18

    28歳の女性。全身倦怠感と黄疸とを主訴に来院した。幼少時から何度か顔色不良を指摘されたことがあった。兄が貧血と言われたことがある。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に黄染を認める。第3肋間胸骨左縁に2/6度の収縮期雑音を聴取する。左肋骨弓下に脾の先端を触れる。血液所見:赤血球262万、Hb 8.2g/dL、Ht 25%、網赤血球7.4%、白血球4,600、血小板17万。血液生化学所見:総蛋白7.2g/dL、アルブミン4.6g/dL、尿素窒素12.0mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、総コレステロール185mg/dL、総ビリルビン3.8mg/dL、直接ビリルビン0.8mg/dL、AST 78U/L、ALT 35U/L、LD 684U/L(基準176~353)、ALP 220U/L(基準260以下)。
    黄疸の原因として考えられるのはどれか。
    • a 溶血
    • b 肝炎
    • c 弁膜症
    • d 胆道閉塞
    • e 体質性黄疸
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