118F69

入院4日目も発熱が持続している。意識は清明。発熱とともに脈拍の増加がみられるが、血圧と呼吸数は安定している。左肋骨脊柱角の叩打痛が残っている。皮疹や粘膜の異常は認めない。尿道カテーテルからの尿の流出は良好である。
この時点で追加すべき検査はどれか。2つ選べ
血液培養
前立腺生検
血中コルチゾール
腹部・骨盤部造影CT
抗菌薬を用いたリンパ球刺激試験

解答: a,d

118F69の解説

【選択肢考察】
a 正しい。血液培養を再度実施し、原因菌や抗菌薬感受性について再検討する。
b 前立腺癌ではないため、必要ない。
c 急性副腎不全を呈している様子はないため、血中コルチゾール測定は必要ない。
d 正しい。腹部・骨盤部造影CTにて腎膿瘍や尿路閉塞の有無を確認する。一部の受験生は直前期に禁忌肢対策を行うため、「腎機能低下者に造影検査は危険」という呪縛のようなものが頭から離れない。そのため、ただでさえ腎盂腎炎を呈している本患者に造影CTをしてよいのだろうか、悩んだはずだ(本選択肢を正しく選べた者は55%と約半数に留まった)。が、もし出題者が造影CTを禁忌肢として設定したいのであれば「CrCl>50mL/min」という一番高いグループに設定したり、1問目で1.3だったクレアチニン値を2問目で1.0まで低下させたりはしないだろう。
e 抗菌薬へのアレルギー反応を考えた場合に実施する。「皮疹や粘膜の異常は認めない」という本文の記載から、Stevens-Johnson症候群などは考えなくてもよいと判断しよう。

正答率:53%

テーマ:尿路感染症の検査

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