118F50

42歳の男性。自殺目的で市販の睡眠薬を過量服薬し精神科病棟のない救急病院に搬入された。救急処置を終えた後、精神科にコンサルテーションしたところうつ病と診断された。1か月前から職場には不満などないにもかかわらず休むようになり、市販の睡眠薬を服用していた。入院数日以内に希死念慮が消失したため、近隣の精神科診療所に通うことになった。本人、家族から今後の復職のためのリハビリテーションや精神症状が悪化した時の救急受診先の情報などについて相談された。
相談先として案内するもので適切なのはどれか。
グループホーム
労働基準監督署
就労移行支援事業所
知的障害者更生施設
精神保健福祉センター

解答: e

118F50の解説

【ポイント】
うつ病患者が救急病院から退院し、近隣の精神科診療所に通うことになった。今後の復職のためのリハビリテーションや精神症状が悪化した時の救急受診先の情報などについての相談先が問われている。

【選択肢考察】
a グループホームは生活の場であるため、本患者は対象とならない。
b 労働基準監督署は労働災害認定などに関与する。本患者の相談先とはならない。
c 「復職のための」と本文中に記載があるため、本選択肢を選んだ者が15%ほどいた。気持ちは分かる。就労移行支援事業所は就職するために必要なスキル習得の支援等を行う場所であり、一般企業へ就職することを希望する障害者等が対象となる。臨床文をよく読むに、本患者は現在の仕事を退職した(ないし解雇された)わけではなく、休職扱いになっている状態と思われる。新規の就職を希望しているわけではないため、不適切。
d 本患者は知的障害者には該当しない。
e 正しい。精神保健福祉センターは地域精神保健活動を指導・援助し、精神保健に関しての広報普及を行う場である。本患者の相談先として適切。

正答率:85%

テーマ:うつ病患者の退院に際し相談先として案内するもの

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