118D65

8歳の女児。顔面および体幹部の発疹を主訴に父親に連れられて来院した。昨日から微熱があり、本日、顔面や体幹部に皮疹が出現したため受診した。体温37.7℃。顔面の皮膚所見を別に示す。全身状態は良好である。咽頭発赤を認める。A群β溶連菌迅速検査は陽性だった。
この患児の注意すべき合併症はどれか。
冠動脈瘤
間質性肺炎
血小板減少
急性糸球体腎炎
亜急性硬化性全脳炎

解答: d

118D65の解説

【ポイント】
A群β溶連菌が原因となって、顔面および体幹部の発疹と、咽頭発赤がみられている。猩紅熱の診断。

【選択肢考察】
a 猩紅熱ではイチゴ舌がみられるため、同じくイチゴ舌が出現する川崎病と混乱する者が多い。そのため、猩紅熱の問題で川崎病の選択肢を提示する(ないしその逆)ことは問題作成上、あるあるのパターンだ。冠動脈瘤は川崎病の合併症ではあるも、猩紅熱の合併症ではない。
b 間質性肺炎の合併は稀。
c 血小板数は通常変化しない。
d 正しい。同じくA群β溶連菌が原因となる、急性糸球体腎炎の合併に注意したい。
e 亜急性硬化性全脳炎〈SSPE〉は麻疹の合併症。

正答率:99%

テーマ:猩紅熱に注意すべき合併症

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