118D50

30歳の女性。夜間の息苦しさを主訴に来院した。生来健康であったが、半年前から夜中に息苦しさのため目覚めるようになった。咳、痰も半年前から毎日ある。喫煙歴はない。1年前からネコを飼っている。心音と呼吸音とに異常を認めない。胸部エックス線写真で異常を認めない。呼吸機能検査の結果はβ2受容体刺激薬吸入前が%VC 104%、FEV1 2.12L、FEV1% 68%、β2受容体刺激薬吸入後が%VC 114%、FEV1 2.66L、FEV1% 72%であった。
診断はどれか。
過敏性肺炎
気管支喘息
慢性気管支炎
うっ血性心不全
睡眠時無呼吸症候群

解答: b

118D50の解説

【ポイント】
「夜間の息苦しさ」「ネコを飼っている」といった記載から気管支喘息を疑う。β2受容体刺激薬吸入により全指標が改善しており、気道可逆性があると判断できる(厳密にはどの数値がどれだけ改善すればよいか、という定めがあるも暗記する優先度は低いように思うためここでも敢えて示さない;一般に負担の大きい暗記事項は「その暗記をしていない限り確実に失点してしまうような国試の問題」が初めて出た、つまり厚労省によって必要不可欠な知識であると認定された翌年の受験生から覚えればよいと考える)。これは気管支喘息に矛盾しない結果である。

【選択肢考察】
a 胸部エックス線写真でスリガラス影をみるはず。
b 正しい。上記の通り。
c 気道可逆性はない。
d 肺水腫によりcoarse cracklesを聴取したり、胸部エックス線写真におけるbutterfly shadowなどをみるはず。
e 「いびきを指摘される」「日中に眠気がある」といった記載がほしい。

正答率:82%

テーマ:気管支喘息の診断

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