118D37

58歳の男性。右肩痛を主訴に来院した。1か月前に重いものを持ち上げた際に右肩痛が出現した。当初は動作時の痛みであったが、次第に安静時痛と夜間痛も出現するようになった。身長173cm、体重67kg。体温36.1℃。右肩の外転時に痛みを認め、外転位を保持できない。右肩関節エックス線写真(A)とMRIのT2強調冠状断像(B)を別に示す。
最も考えられるのはどれか。
腱板断裂
肩関節脱臼
上腕骨骨折
関節リウマチ
変形性関節症

解答: a

118D37の解説

【ポイント】
重いものを持ち上げた直後からみられている右肩痛の疼痛(動作時も安静時も夜間も)。右肩関節エックス線写真(A)では異常を認めていない(選択肢を絞り込むための正常像提示と考えられる)。一方、MRIのT2強調冠状断像(B)では腱板付着部に高信号域(水腫の存在が疑われる)を認めている。腱板断裂の診断。

【選択肢考察】
a 正しい。上記の通り。
b 画像Aで脱臼を認めるはず。
c 画像Aで骨折を認めるはず。
d 「重いものを持ち上げた際」のような明確な発症機転はない。また進行はもっと緩徐であり、左右対称性に障害される。
e 画像Aで関節裂隙の狭小化や骨棘形成といった所見を認めるはず。

正答率:95%

テーマ:腱板断裂の診断

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