118D21

21歳の女性。顔面の皮疹を主訴に来院した。8年前から顔面の皮疹が出現し軽快と増悪を繰り返している。月経前に悪化することがある。2か月前から精神的ストレスと食生活の偏りがあり皮疹が悪化してきた。副腎皮質ステロイド外用薬は使用していない。掻痒はないが、軽度の痛みがある。顔面の写真を別に示す。
診断はどれか。
結節性痒疹
尋常性痤瘡
尋常性狼瘡
酒皶様皮膚炎
脂漏性皮膚炎

解答: b

118D21の解説

【ポイント】
どうしても医師国家試験で出題される疾患というと、専門性の高いものを想定し、肩に力を入れたり身構えたりしてしまう。が、近年の国試はcommon diseaseからの出題が多く、多くの者が経験したことのある疾患もよく目にする。本問がよい例だろう。尋常性痤瘡(いわゆる「にきび」)である。精神的ストレスや食生活の偏りにて出現しやすく、軽快と増悪を繰り返し、性ホルモンと関連するため月経周期に連動して増悪・寛解することなどを確認しておこう。

【選択肢考察】
a 「掻痒はない」とあるため、否定的。
b 正しい。上記の通り。
c 皮膚結核の1つ。軽快と増悪を繰り返したり、月経周期に連動した増悪はない。また、精神的ストレスや食生活の偏りとも関係がない。
d 「副腎皮質ステロイド外用薬は使用していない」とあるため、否定的。
e フケがポロポロ落ちる、といった訴えになるはず。

正答率:93%

テーマ:尋常性痤瘡の診断

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