118D20

80歳の女性。脳梗塞後、誤嚥性肺炎で入院となった。抗菌薬を7日間投与した。肺炎は軽快傾向にあるが、1日10回以上の水様性下痢が出現した。意識は清明。身長154cm、体重43kg。体温37.3℃。脈拍72/分、整。血圧136/80mmHg。呼吸数18/分。SpO2 97%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で、下腹部に軽い圧痛あり。血液所見:赤血球380万、Hb 11.0g/dL、白血球10,100、血小板21万。血液生化学所見:総蛋白7.3g/dL、アルブミン3.9g/dL、総ビリルビン0.8mg/dL、AST 30U/L、ALT 35U/L、LD 140U/L(基準124〜222)、γ-GT 30U/L(基準9〜32)、アミラーゼ100U/L(基準44〜132)、尿素窒素12mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、血糖98mg/dL。CRP 1.2mg/dL。腹部エックス線写真で異常を認めない。
この時点で実施すべき検査はどれか。
便潜血
便培養
尿素呼気試験
便中CDトキシン
α1アンチトリプシン試験

解答: d

118D20の解説

【ポイント】
高齢女性が入院による抗菌薬治療後に水様性下痢を呈している。偽膜性腸炎の典型的エピソードだ。

【選択肢考察】
a 大腸癌のスクリーニングに有効。
b 感染性腸炎に有効。
c ピロリ感染の診断に有効。
d 正しい。便中CDトキシンを示すことで、偽膜性腸炎の診断が可能。
e 蛋白漏出性胃腸症に有効。

正答率:99%

テーマ:偽膜性腸炎の検査

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