118D18

32歳の女性(0妊0産)。無月経を主訴に来院した。初経は13歳。月経周期は順調であったが、29歳から月経不順があり、31歳から無月経となり産婦人科を受診した。6か月前から頭痛を自覚し、2か月前から頭痛の頻度と強さが増加した。身長165cm、体重55kg。体温36.3℃。脈拍64/分、整。血圧120/67mmHg。呼吸数18/分。乳房は発達している。外性器は女性型で、陰毛・腋毛を認める。血液所見:赤血球350万、Hb 12.1g/dL、Ht 33%、白血球3,700、血小板31万。血液生化学所見:TSH 2.3μU/mL(基準0.2〜4.0)、プロラクチン125ng/mL(基準15以下)、hCG<0.5IU/L(基準1.0以下)。経腟超音波検査で子宮の大きさは正常だが子宮内膜は薄い。卵巣は正常大で、内部に小卵胞を認める。
次に行うべき画像検査はどれか。
腹部CT
FDG-PET
下垂体MRI
マンモグラフィ
甲状腺超音波検査

解答: c

118D18の解説

【ポイント】
プロラクチンが高値を示しているため、高プロラクチン血症による無月経が考えやすい。原因精査のために有効な画像検査を考える。

【選択肢考察】
a 腹部にプロラクチンを分泌するような腫瘍が存在する可能性はあるが、頻度としては低い。
b 癌の広がりなどを確認するために有効。
c 正しい。プロラクチノーマは下垂体に出現しやすいため、これを確認する。
d 乳癌などの検査に有効。
e 慢性甲状腺炎〈橋本病〉にて高プロラクチン血症を呈することがあるも、本症例ではTSHが基準値であり、考えにくい。

正答率:99%

テーマ:プロラクチノーマに行うべき画像検査

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