118C68

小腸、腸間膜および脾臓の損傷に対して小腸切除と脾臓摘出を行った。小腸は浮腫が認められたが、閉腹は可能であった。ICU入室後、心拍数68/分、血圧132/76mmHgまで改善した。動脈血ガス分析(調節呼吸、FIO2 0.3)はpH 7.40、PaCO2 35Torr、PaO2 180Torr、HCO3- 21mEq/L、BE −6mEq/Lであった。
この段階で腹部コンパートメント症候群を評価するために腹腔内圧をモニターする際、最も有用な測定部位はどれか。
胸腔
食道
頭蓋内
動脈内
膀胱

解答: e

118C68の解説

【ポイント】
腹腔内の大量出血や腸管浮腫を呈した場合、腹腔内圧が上昇し、循環器系や呼吸器系へ障害をきたす。これが腹部コンパートメント症候群である。評価に際して腹腔内圧を測定したいが、直接腹腔内にカテーテルを挿入することは難しいため、間接的に推測するのが一般的。ここで用いられるのが膀胱内圧だ。膀胱は腹腔直下にあるため、間接的に腹腔内圧が推測可能なのである。

正答率:57%

テーマ:腹部コンパートメント症候群の評価のため腹腔内圧をモニターする部位

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