118C44

10歳の男児。発熱および頭痛を主訴に両親に連れられて来院した。今朝から関節痛と悪寒とを自覚した。午後から頭痛および倦怠感が出現し、体温が39℃台であったため受診した。関節痛および頭痛は持続している。意識は清明。身長158cm、体重48kg。体温39.2℃。脈拍96/分、整。血圧128/74mmHg。呼吸数22/分。SpO2 98%(room air)。項部硬直を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。インフルエンザウイルス迅速抗原検査は陽性であった。
患者と家族への説明で適切なのはどれか。
解熱後翌日から登校できる。
2日以内は異常行動に留意する。
家族と接するときにマスクは必要ない。
口渇がなければ水分摂取の必要はない。
抗ウイルス薬は症状がある期間を3日間短縮する。

解答: b

118C44の解説

【ポイント】
「インフルエンザウイルス迅速抗原検査は陽性であった」とのことで、インフルエンザウイルス感染についての一般知識が問われている。

【選択肢考察】
a 発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで出席停止となる。
b 正しい。特に発熱から2日間は飛び降りなど異常行動をおこす恐れがあるため、窓の鍵を確実にかけるなど、対策を徹底する必要がある。
c 飛沫感染する疾患であるため、家族と接するときにマスク着用を指導すべきだ。
d 口渇がなくとも、水分摂取を励行する。
e 抗ウイルス薬は症状がある期間を通常1日程度短縮する。

正答率:87%

テーマ:インフルエンザを罹患した小児と家族への説明

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