118B34

72歳の女性。頭痛および眼痛を主訴に来院した。昨夜から右眼の痛みとともに頭痛が出現し増悪している。視力は右眼0.05(矯正不能)、左眼1.0。右眼の瞳孔径は4mmで直接対光反射は消失。閉瞼させて指で触れると、左眼球が弾性軟、右眼球が明らかに硬い。右眼の細隙灯顕微鏡写真を別に示す。
対応で適切なのはどれか。
経過観察
抗菌薬点眼
縮瞳薬点眼
眼球マッサージ
グルココルチコイド内服

解答: c

118B34の解説

【ポイント】
頭痛、眼痛、視力低下、直接対光反射消失、右眼球が硬い(☞眼圧上昇を示唆)、細隙灯顕微鏡写真における浅前房・角膜浮腫とW充血(結膜充血+毛様充血)などの記載より急性緑内障発作を疑う。「瞳孔径4mm」という記載は基準値(3〜5mm)内であるため判断に迷うが、個人差もあるところでありなんとも言えない(病態を考えるに散瞳している可能性が高い)。

【選択肢考察】
a 経過観察では失明に至る危険があるため★禁忌★。
b 細菌感染に対する治療である。
c 正しい。縮瞳させることで眼圧降下を狙う。
d 網膜動脈閉塞症の治療である。
e ぶどう膜炎などの治療である。

正答率:95%

テーマ:急性緑内障発作への対応

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