118A30

67歳の男性。酩酊状態のため心配した家族に付き添われて来院した。若い頃から晩酌が習慣であった。1年前の定年退職後から飲酒量が多くなり、最近、食事を食べずに朝から夜まで飲酒している。家族によると、酔っているとき手や指の振えが止まるという。また、飲酒を控えるように言っても、隠れて酒を買いに行って飲んでしまうという。身長173cm、体重51kg。体温36.8℃。脈拍72/分、整。血圧108/78mmHg。呼吸数18/分。SpO2 98%(room air)。アルコール臭があるが、会話は可能である。眼瞼結膜は軽度貧血様である。眼球結膜に黄染を認めるが、眼球運動は正常である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。断酒と検査目的で入院することとなった。
入院後に投与すべき薬剤はどれか。
抗酒薬
レボドパ〈L-dopa〉
ベンゾジアゼピン系薬剤
アセチルコリンエステラーゼ阻害薬
選択的セロトニン再取り込み阻害薬〈SSRI〉

解答: c

118A30の解説

【ポイント】
本文をザッと読めばアルコール依存症であることは歴然。アルコール依存症の患者が入院する際には、アルコール離脱症状の予防や軽減のため、ベンゾジアゼピン系薬剤の投与が望ましい。

正答率:97%

テーマ:アルコール依存症患者の入院後に投与すべき薬剤

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