118A29

25歳の女性(2妊0産)。初経は12歳。4日前から下腹部痛を自覚したため産科診療所を受診した。月経周期は28日型、整、順。最終月経は10日前から5日間。最近2年間に2回人工妊娠中絶手術を受けた。身長160cm、体重53kg。体温37.9℃。脈拍100/分、整。血圧116/62mmHg。呼吸数20/分。腹部は平坦で、下腹部に反跳痛を認める。内診で子宮は正常大で圧痛を認める。付属器は痛みのため触知できない。腟鏡診で外子宮口に黄色膿性分泌物を認める。血液所見:赤血球320万、Hb 10.3g/dL、Ht 30%、白血球18,300(桿状核好中球60%、分葉核好中球26%、好酸球0%、好塩基球1%、リンパ球13%)、血小板41万。CRP 16mg/dL。妊娠反応検査陰性。経腟超音波検査で左卵管のソーセージ様腫大を認め、同部が痛みの最強点となっている。
まず投与すべきなのはどれか。
抗菌薬
整腸薬
抗ウイルス薬
GnRHアゴニスト
グルココルチコイド

解答: a

118A29の解説

【ポイント】
発熱、白血球やCRP上昇から感染症を疑う。経腟超音波検査で左卵管のソーセージ様腫大を認めており、卵管が病変の首座と考えられる。腟鏡診で黄色膿性分泌物を認めたことからも、細菌感染が濃厚であろう。まず投与すべきなのは抗菌薬。

正答率:99%

テーマ:卵管炎にまず投与すべき薬剤

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし