118A26

33歳の女性(1妊0産)。下腹部痛と過多月経を主訴に来院した。月経周期は28日型、整、持続7日間。2年前から月経痛があり市販の鎮痛薬を服用している。4か月前から月経血量の増加と下腹部鈍痛を自覚したため受診した。3年前に流産のため子宮内容除去術を受けた。身長168cm、体重60kg。体温36.0℃。脈拍76/分、整。血圧110/74mmHg。内診で子宮は約10cmに腫大し、両側付属器は触知しない。Douglas窩の硬結を触知しない。血液所見:赤血球340万、Hb 9.4g/dL、Ht 32%、白血球6,400、血小板25万。血液生化学所見:総蛋白6.2g/dL、AST 20U/L、ALT 18U/L、LD 186U/L(基準124〜222)、CA125 106U/mL(基準35以下)。骨盤部単純MRIのT2強調矢状断像を別に示す。
診断はどれか。
子宮筋腫
子宮肉腫
子宮腺筋症
子宮内膜増殖症
子宮内膜ポリープ

解答: c

118A26の解説

【ポイント】
画像では子宮筋層に点状の高信号域がみられ(超頻出画像)、子宮腺筋症を考える。下腹部痛と過多月経、貧血、CA125上昇といった所見も合致する。

【選択肢考察】
a 画像にて腫瘤性病変は指摘できない。
b 画像にて腫瘤性病変は指摘できない。また本当に子宮肉腫なのであれば、LD上昇などもう少し悪性を示唆する所見の記載がほしいところだ。
c 正しい。上記の通り。
d 文字通り、子宮内膜の増殖がみられる病態であり、子宮筋層内の点状高信号は出現しない。
e 画像にてポリープは指摘できない。

正答率:93%

テーマ:子宮腺筋症の診断

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