118A20

36歳の女性。右上腕の皮疹を主訴に来院した。約10年前から右上腕に長径3mmほどで平坦な皮疹が出現した。約3か月前から次第に拡大し隆起してきた。2週間前から出血するようになった。右上腕に18×16mmの褐色結節を認める。右腋窩に径1cmのリンパ節1つを触知する。右上腕の写真(A)とダーモスコピー像(B)を別に示す。
診断はどれか。
Bowen病
悪性黒色腫
色素性母斑
日光角化症
脂漏性角化症

解答: b

118A20の解説

【ポイント】
本文や画像から、Asymmetry(非対称)、Border(境界不明瞭)、Color(多彩な色調)、Diameter(拡大傾向)、Elevation[ないしEvolving](表面の隆起)のABCDEがすべて指摘でき、悪性黒色腫〈メラノーマ〉と診断する。

【選択肢考察】
a Bowen病は境界明瞭である。
b 正しい。上記の通り。
c 色素性母斑はいわゆる「ほくろ」であり、急激な拡大やリンパ節転移はしない。
d 病変の首座は表皮基底層であり、原則としてリンパ節転移はしない。
e 老人性疣贅とも呼ばれ、高齢者にみられやすい。

正答率:96%

テーマ:悪性黒色腫の診断

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