117E25

膝蓋腱反射について誤っているのはどれか。
末梢神経障害で低下する。
下肢の力を抜くように指示する。
両上肢の随意把持努力により減弱する。
大腿四頭筋の収縮により下腿が前方に上がる。
ハンマーのバランスのよい部分を持って診察する。

解答: c

117E25の解説

【選択肢考察】
a 末梢神経(運動ニューロンで言うなら下位運動ニューロン)障害にて低下する。
b 筋緊張している状況では反射が出現しにくい。そのため、脱力するよう指示する。
c 誤り。「両上肢の随意把持努力」としてはイェンドラシック法〈Jendrassik法〉が有名。具体的には、坐位で前方に差し出した両側の手指を曲げ、互いにひっかけた姿勢をとり、ハンマーで膝蓋腱を叩打するタイミングで左右の手指を強く引っ張らせるよう指示する。対象筋以外の筋が緊張することで、求心性インパルスが反射を増強させる......らしいが、なかなか難解な説明なので、「上肢に注意を向けさせることで、下肢の脱力を推進し、反射を出しやすくする」くらいの理解でよいかもしれない。まとめるに、減弱ではなく増強するため、誤った記載である。
d 膝蓋腱反射は大腿四頭筋の収縮を誘発している。
e 「ハンマーのバランスのよい部分」と言われても、主観により人それぞれな気もするが、いずれにせよ「バランスの悪い部分を持って診察する」のはナンセンスであり、正しい記載と判断する。

正答率:79%

テーマ:膝蓋腱反射について

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