117C44

6歳の女児。乳房が大きくなってきたことが心配で母親に連れられて来院した。身長124.1cm(+2.1SD)、体重29.5kg(+2.2SD)。陰毛、腋毛は認めない。
診断のために行うべきものとして適切でないのはどれか。
頭部MRI
成長曲線の確認
腹部超音波検査
アルギニン負荷試験
手根骨エックス線撮影

解答: d

117C44の解説

【プロセス】
①6歳の女児
②乳房が大きくなってきた
③身長124.1cm(+2.1SD)、体重29.5kg(+2.2SD)
☞①②のケースでは単に乳房だけなのか、それとも思春期早発なのか、を鑑別する必要がある。③をみるに乳房だけでなく、全身の成長が早いようだ。

【選択肢考察】
a 脳腫瘍からのホルモン分泌が原因になっている可能性があるため、これを確認したい。
b いつごろから身長や体重が増え始めたのか、その経過を追うことで病態を大まかに把握することができる。
c 副腎や卵巣腫瘍からのホルモン分泌が原因になっている可能性があるため、これを確認したい。
d 誤り。アルギニン負荷試験は成長ホルモンの分泌低下を疑った際に、その分泌能を調べる検査である。成長ホルモンの分泌低下があるなら、そもそも低身長になるはずであり、本症例とは合致しない。
e 二次性徴は暦年齢よりも骨年齢に関与することが知られているため、手根骨エックス線撮影をし、骨年齢を評価したい。

正答率:62%

テーマ:乳房腫大をみる6歳女児に行うべきこと

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