117C41

55歳の男性。高血圧症の定期診察のため来院した。3年前に職場の健康診査で高血圧を指摘された。その後、降圧薬で治療を受けている。家庭血圧は適切な範囲で管理されている。1日30分のウォーキングをしている。既往歴に特記すべきことはない。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。身長168cm、体重58kg。体温36.2℃。脈拍72/分、整。血圧122/68mmHg。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液生化学所見:AST 28U/L、ALT 18U/L、γ-GT 40U/L(基準値8~50)、クレアチニン0.6mg/dL、血糖68mg/dL、HbA1c 5.4%(基準値4.6~6.2)、トリグリセリド70mg/dL、HDLコレステロール62mg/dL、LDLコレステロール102mg/dL。
この患者の日常生活指導として適切なのはどれか。
「禁酒しましょう」
「運動はもう必要ありません」
「内服薬は時々休みましょう」
「家庭血圧の測定を続けてください」
「定期的な健康診査は受けなくてよいです」

解答: d

117C41の解説

【プロセス】
①55歳の男性(特記すべき既往歴なし)
②高血圧症の定期診察
③家庭血圧は適切な範囲で管理されている
④1日30分のウォーキングをしている
⑤血圧122/68mmHg
☞①の対象者の降圧目標は診察室血圧で130/80mmHg未満である。⑤はそれを満たしており、かつ③④も良好。②にあたっては血圧をしっかり管理できていることをねぎらい、称賛するとともに、継続のモチベーション維持できるような声がけが重要となる。

【選択肢考察】
a 機会飲酒であり、肝機能にも異常はない。ゆえに禁酒の必要はない。
b 運動は引き続き継続したい。
c 内服薬は規則正しい服用を続けるべきだ。
d 正しい。家庭血圧の測定を続け、今後も良好な管理が続くよう推進する。
e 定期的な健康診査が推奨される。

正答率:99%

テーマ:高血圧症患者への日常生活指導

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