82歳の女性。発熱を主訴に家族に連れられて来院した。誤嚥性肺炎の診断で入院となった。Alzheimer型認知症があり、食事のむせこみで頻回の誤嚥性肺炎の既往がある。肺炎のため2週間前に入院し、肺炎は改善したがADLが低下したため現在は全介助の状態である。認知機能障害のため嚥下訓練も進まず胃瘻の造設を検討することになった。認知症症状が悪化する前には、「ボケるくらいなら死んだほうがまし」、「胃に管を入れてまで生きたいと思わない」と発言していたという。息子は胃瘻を希望しているが娘は反対している。現在、意識は傾眠状態で、呼びかけに反応しない。
この患者の胃瘻造設に関する意思決定について適切なのはどれか。
患者を介護する家族が決定する。
病状説明を行って患者が決定する。
患者にとっての最善な治療方法を医療チームが決定する。
患者の推定意思を尊重し家族と医療チームが話し合って決定する。
院内に設置された委員会が家族と医療チームの意見に基づいて決定する。