117A50

36歳の女性。左耳の聞こえにくさを主訴に来院した。数年前から左耳漏を繰り返していた。最近、聴力が低下してきたため受診した。左鼓膜所見(A)と側頭骨単純CTの冠状断像(B)とを別に示す。
治療として適切なのはどれか。
抗菌薬投与
鼓室形成術
鼓膜形成術
鼓膜切開術
鼓膜チューブ留置術

解答: b

117A50の解説

【プロセス】
①左耳の聞こえにくさ
②数年前から左耳漏を反復
③左鼓膜所見(A)にて鼓膜上方の痂皮付着
④側頭骨単純CTの冠状断像(B)にて左鼓室内に軟部陰影
☞①②より片側性の耳鼻咽喉科疾患を考える。③④は真珠腫性中耳炎に特徴的な所見。

【選択肢考察】
a 細菌感染ではないため、抗菌薬投与は無効。
b 正しい。真珠腫性中耳炎に対する標準的な術式である。
c 鼓膜、ではなく鼓室形成術が有効。
d 鼓膜切開術は急性中耳炎や滲出性中耳炎に有効。
e 鼓膜チューブ留置術は滲出性中耳炎に有効。

正答率:95%

テーマ:真珠腫性中耳炎の治療

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