117A47

3歳4か月の男児。眼位異常を主訴に両親に連れられて来院した。最近になって眼が内寄りになる頻度が増加していることに両親が気付いたという。細隙灯顕微鏡検査と眼底検査で異常を認めない。調節麻痺薬の点眼下に測定した屈折値は右+6.00D、左+6.00Dであった。
対応として適切なのはどれか。
経過観察
低矯正の眼鏡装用
プリズム眼鏡の装用
完全矯正の眼鏡装用
全身麻酔下の斜視手術

解答: d

117A47の解説

【プロセス】
①3歳4か月児
②眼位異常(眼が内寄りになる)
③調節麻痺薬の点眼下に測定した屈折値は右+6.00D、左+6.00D
☞遠視(③)を背景とした、小児(①)の②ときたら調節性内斜視であろう。

【選択肢考察】
a 調節性内斜視は弱視のリスクであり、経過観察はできない。
b 低矯正ではなく、完全矯正したい。
c プリズム眼鏡は "調節性" ではない一般の斜視や斜位の矯正に用いられる。が、調節性内斜視の場合は遠視が背景にあるため、その背景への対応が優先され、プリズム眼鏡は第一選択とはならない。
d 正しい。完全矯正の眼鏡装用が第一選択となる対応だ。
e 眼鏡装用による治療等、できる限りの対応をしても功を奏さなかった場合の最終手段である。

正答率:92%

テーマ:調節性内斜視への対応

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