117A43

35歳の初妊婦(1妊0産)。妊婦健康診査のため妊娠11週に来院した。妊娠8週の血液検査で、RPR 16倍(基準1倍未満)、TPHA 640倍(基準80倍未満)であった。薬剤に対するアレルギー歴はない。
正しいのはどれか。2つ選べ
生物学的偽陽性である。
保健所への届出が必要である。
パートナーの検査が必要である。
妊娠14週以降に治療を開始する。
ミノサイクリンの点滴静注を行う。

解答: b,c

117A43の解説

【プロセス】
①妊娠8週の血液検査
②RPR 16倍(基準1倍未満)
③TPHA 640倍(基準80倍未満)
☞①より妊娠初期の感染症スクリーニングについての話であることをつかむ。②③とも梅毒の検査であるが、②だけであれば偽陽性の可能性もあるものの、③と合わせ、梅毒感染の確定となる。

【選択肢考察】
a RPRが陽性、TPHAが陰性の際に生物学的偽陽性を考慮する。
b 正しい。梅毒は『感染症法』上、5類の全数把握疾患であるため、保健所への届出が必要である。
c 正しい。性感染症であるため、パートナーの検査も行いたい。
d すみやかに治療を開始する。
e 「薬剤に対するアレルギー歴はない」と明記してあるため、第一選択であるペニシリンを用いる。また、そもそも妊婦であり、ミノサイクリンは使用できない。

正答率:98%

テーマ:梅毒の妊婦について

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