117A25

48歳の男性。右眼の視力障害を主訴に来院した。保護眼鏡を装用せずに作業していたところ、右眼に鉄片異物が入り、その後右眼が見えなくなった。視力は右眼手動弁(矯正不能)、左眼1.2(矯正不能)。
診断に有用な検査はどれか。
蛍光眼底造影
眼窩部単純CT
網膜電図〈ERG〉
眼部超音波検査
眼窩部単純MRI

解答: b

117A25の解説

【プロセス】
①保護眼鏡を装用せずに作業中、右眼に鉄片異物
②その後右眼が見えなくなった
☞眼内異物である。

【選択肢考察】
a 蛍光眼底造影は眼底の血流等を評価する検査である。
b 正しい。眼窩部単純CTにて鉄片異物を同定する。
c 網膜電図〈ERG〉では網膜の機能を評価することができるが、鉄片異物の実際の同定には至らない。
d 眼部超音波検査を得意とする眼科専門医であれば、CTよりも簡便かつ侵襲なく鉄片異物を同定することができるであろう。約4人に1人が本選択肢を選んでしまった気持ちもわかる。が、誰しもができる検査ではなく、設備も整っているとは言い切れない。より確実で普遍性がある対応はCTである。
e 鉄片異物に対し、MRIの施行は★禁忌★。

正答率:66%

テーマ:眼内鉄片異物の診断に有用な検査

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