117A22

21歳の男性。胸郭の変形を主訴に来院した。3歳ごろから変形が目立ち、人前で着替えることを恥ずかしいと思っている。体温36.8℃。脈拍84/分、整。血圧120/68mmHg。呼吸数18/分。SpO2 98%(room air)。胸骨陥凹があり呼吸性に変動しない。皮膚の発赤、腫脹および熱感はない。胸部に圧痛を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。胸部単純CTを別に示す。
考えられる疾患はどれか。
鳩胸
漏斗胸
骨軟骨腫
肋軟骨炎
結核性脊椎炎

解答: b

117A22の解説

【プロセス】
①3歳ごろから目立ち始めた胸郭の変形
②胸骨陥凹があり呼吸性に変動しない
③体温36.8℃、皮膚の発赤、腫脹・熱感・胸部圧痛なし
④胸部単純CTにて前胸部の陥凹
☞①②④より漏斗胸の診断。③より炎症の存在は考えにくい。

【選択肢考察】
a 鳩胸ではむしろ前胸部が突出する。
b 正しい。上記の通り。
c 外骨腫とも呼ばれ、骨性隆起をみる。
d ③より炎症は否定的。
e 亀背、冷膿瘍、脊髄麻痺をみる(Pottの3徴)。

正答率:94%

テーマ:漏斗胸の診断

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