117A21

22歳の男性。左眼の眼痛と視力低下を主訴に来院した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行によりリモートワークとなり、出社は月1回である。1週間前に出社し、1か月ぶりにソフトコンタクトレンズを装用した。2日前から左眼が充血、次第に眼痛が増強して見えにくくなった。左眼の視力は眼前手動弁である。前眼部の写真を別に示す。
最も考えられるのはどれか。
春季カタル
角膜ヘルペス
細菌性角膜炎
流行性角結膜炎
クラミジア結膜炎

解答: c

117A21の解説

【プロセス】
①左眼の眼痛と視力低下
②1か月ぶりにソフトコンタクトレンズを装用
③前眼部の写真にて角膜潰瘍と前房蓄膿、結膜充血・毛様充血
☞②の不潔なコンタクトレンズにより、角膜炎をきたし、①がみられていると考えられる。③にて前房蓄膿があることから、細菌性が疑わしい。

【選択肢考察】
a 春季カタルでは眼瞼裏面の石垣状乳頭増生をみる。
b 角膜ヘルペスでは樹枝状ないし地図状の角膜潰瘍をみる。
c 正しい。上記の通り。
d 流行性角結膜炎はコンタクトレンズではなく、同様の症状を呈している他者との接触が原因となる。
e クラミジア結膜炎はコンタクトレンズではなく、産道感染や性感染が原因となる。

正答率:85%

テーマ:細菌性角膜炎の診断

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