117A19

43歳の女性。めまいを主訴に来院した。約30分持続する回転性めまいを反復する。めまいの際に右耳の耳閉感とジーという耳鳴を伴う。鼓膜に異常を認めない。純音聴力検査で右耳に中等度の感音難聴を認める。頭位眼振検査で左向き水平眼振を認める。頭部MRIで異常を認めない。
治療として適切なのはどれか。
水分制限
頭位治療
利尿薬投与
抗ウイルス薬投与
ガンマグロブリン投与

解答: c

117A19の解説

【プロセス】
①約30分持続する回転性めまいを反復
②めまいの際に右耳の耳閉感とジーという耳鳴を伴う
③純音聴力検査で右耳に中等度の感音難聴
④頭位眼振検査で左向き水平眼振
☞②〜④からはめまいと眼振を伴う、片側性の感音難聴が読み取れる。ポイントは①の「反復」というキーワードであろう。Ménière病の診断。

【選択肢考察】
a かつては内リンパ水腫の予防に水分制限が励行されていた時期もあったようだが、現代では行われない。
b 良性発作性頭位眩暈症〈BPPV〉の治療。
c 正しい。内リンパ水腫に対し、利尿薬投与が有効。
d Ramsay Hunt症候群ではアシクロビルなど抗ウイルス薬が治療に用いられる。
e (強いて言えば)難聴をきたす疾患であれば、原発性免疫不全の小児で中耳炎を繰り返すケースに有効。本疾患には無効。

正答率:77%

テーマ:Ménière病の治療

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