116F56

34歳の女性。「誰彼かまわず夜中に電話をする」状態が持続するため、母親に連れられて来院した。2週間前から話している内容がまとまらない、些細なことを契機に笑い出すと止まらないなど、普段とは異なる行動がみられた。睡眠をほとんどとっていないが、本人は疲れを感じていない。親戚や友人の電話でマンションや車の購入計画などを話し、相手が反対すると激しく怒り出すようになった。血液検査、脳画像検査、脳波検査、脳脊髄液検査で異常は認めず、違法薬物の摂取もなかった。

この患者でみられる症状はどれか。2つ選べ

観念奔逸
反響言語
誇大妄想
させられ体験
カタレプシー

解答: a,c

116F56の解説

【プロセス】
①誰彼かまわず夜中に電話をする
②話している内容がまとまらない
③些細なことを契機に笑い出すと止まらない
④睡眠をほとんどとっていないが、本人は疲れを感じていない
⑤親戚や友人の電話でマンションや車の購入計画などを話す
⑥相手が反対すると激しく怒り出す
☞意欲の亢進(①)、観念奔逸(②)、気分高揚(③)、睡眠欲求の減少(④)、(自分がお金持ちだという)誇大妄想(⑤)、易怒性(⑥)といった躁病(双極性障害)でみられる症状が列挙されている。

【選択肢考察】
a 正しい。②に該当する。
b 自閉症スペクトラム障害にてみられる。
c 正しい。⑤に該当する。
d 統合失調症にてみられる。
e 緊張病症候群にてみられる。

正答率:97%

テーマ:躁病(双極性障害)でみられる症状

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