116F54

6歳の男児。就学前の健康診断で一側の高度感音難聴があると指摘され、母親に連れられて来院した。新生児仮死の既往はなく、発達の異常を指摘されたこともない。新生児期の聴覚スクリーニング検査では両側とも異常はないといわれた。2歳時に耳下腺炎の既往がある。

難聴の原因として最も考えられるのはどれか。

慢性中耳炎
流行性耳下腺炎
先天性風疹症候群
低酸素性虚血性脳症
Treacher Collins症候群

解答: b

116F54の解説

【プロセス】
①6歳の男児
②就学前の健康診断で一側の高度感音難聴を指摘
③新生児仮死の既往なし・発達の異常の指摘なし・新生児期の聴覚スクリーニング検査で両側とも異常なし
④2歳時に耳下腺炎の既往
☞与えられた情報から難聴の原因を絞り込む問題。選択肢を1つずつ検討していこう。

【選択肢考察】
a 慢性中耳炎では伝音難聴をきたす。②に矛盾する。
b 正しい。④は流行性耳下腺炎と思われる。これを背景とした感音難聴が考えやすい。①〜③も矛盾しない。
c ③より後天性の疾患が考えられる。
d ③(特に新生児仮死がなかった点)より否定的。
e 先天性に頭蓋・顔面奇形がみられる病態。これによる伝音難聴をみる。②③に矛盾する。

正答率:95%

テーマ:流行性耳下腺炎による難聴の診断

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